房総半島でクロダイを釣りたい人のためのブログ

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スーさんと浜ちゃん

みなさんは釣りバカ日誌を観たことありますか。釣り好きな方は絶対に一度は観たことがあるのではないでしょうか。

 

先日、コロナ自粛の時期に、超久しぶりに釣りバカ日誌を観ました。観終わったときに思ったことを書きますね。

 

鈴木建設の社長のスーさんとヒラ社員の浜ちゃんという年齢も立場も異なる二人が周りの人たちを巻き込んで織り成す、釣りを通じた深い友情や人情を描くドラマ(映画も)ですよね。

 

ふと考えたのは、このスーさんと浜ちゃんのような関係は現実の世界で成立するものなのか、ということでした。

 

まず、スーさんは大会社の社長さん、浜ちゃんは本来ならば名前さえ覚えてもらえない一介の担当社員です。ふたりはひょんなことから出会いますがお互い素性を知らない。普段仕事で直接顔を会わすこともないのですが、ある日お互いの素性を知ってびっくり、以後、休日の釣りになると立場は大逆転で、平社員の浜ちゃんが師匠、社長のスーさんが教えを乞う立場になり、次第に親友のような関係になってゆきます。

 

私は、同じ会社であるにもかかわらずこの二人の関係が成り立つ理由は、直接の上下関係がなかったからなのではないかと考えています。

 

日々の会社生活の中でスーさんが社長ではなく例えば直属の課長さんとか部長さんであったならば、こういう深い関係は築けなかったのでは。上司としてみれば、趣味が同じだからと言って会社で他の社員と違う親しげな接し方はできないでしょうし、部下にしてみれば、昨日の休日の釣りの際はあんなにがんばって釣りのコツを教えてあげたのに一夜明けた月曜日には朝から仕事上の小言を言われれば、なんだか損をしているような気になってしまうでしょう。

 

部下の立場というものは微妙で、なんだかんだ言っても上司と接するときには気を遣うものでしょう。釣りの時でも、どんなに意気投合して会話を楽しんでいても、どこかで上司が楽しんで釣りをできているかとか、気にかけているもの。上司からしてみれば、趣味の時間も気を遣って手取り足取りやってくれるのであれば気分は良いでしょうが。

 

結局、スーさんと浜ちゃんみたいに直接の利害関係がない上下関係であれば、どこかの釣り場で偶然知り合って意気投合してから毎回のように一緒に釣りを楽しむようになった職場も環境も異なる友人と同じなのだと思います。

 

逆に、仕事上でもより意思疎通がうまく図れるようになれば良いという慎ましい期待さえ出来ないのであれば、そんな利害関係は忘れて上司と純粋に釣りを楽しむ、なんてあり得ない話でしょうし、趣味の釣りでこんなに気を遣うくらいならひとりで釣りをしに来た方が余程楽しめるよなあ、などと思うのは当たり前でしょう。

 

というわけで、現実の世界では、直接または直接に近い上下関係がある場合には、スーさんと浜ちゃんのような関係は築けない、と思う結論に達しました。

 

みなさんは、どう思いますか。